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早先きのウメは保護室の中で咲き始めます。3月になるとオウバイやロウバイなどの黄花。4月にはサクラやボケ、カイドウなど。そして初夏のツツジやサツキ、夏のサルスベリやネム、秋のハギへと続きます。 実になる木も花の美しいものがありますが、ここでは省きます。男性はとかく松柏や雑木など渋いものを好みますが、花物は圧倒的に女性の支持が高い。一輪咲いただけでも華やかな気分になります。 しかし、花が咲かないという質問も受けます。花をつけるポイントとして、 1小さな鉢で持ち込む 2よく日に当てる 3充分な肥料 4剪定は花後に 5葉焼けさせないなどです。 1は意外に思われるかも知れませんが、大きな鉢に植えておくといつまでも木が若く花芽ができません。3は花後と秋(9、10、11月)に骨粉入りのものを。4は時期を誤ると花芽を切ることがあります。5は水切れや害虫などで葉を早く落とすと花芽が充実しません。秋の自然落葉まで持たせたい。 花芽は春から伸びた枝に7〜8月頃花芽分化し翌年1〜3月頃開花します。したがって8月以降短く切りつめると花芽を切ることになります。 レンギョウやオウバイ、サクラも同様です。 ボケやカイドウは長く伸びた枝には花芽をつけず、ごく短く出た枝に開花します。ですから剪定で花芽を切る失敗は少ない。 ツツジやサツキは花後に伸びた枝先きに7〜8月頃花芽分化します。それ以降に剪定すると花芽を切ることになります。 植え替えは毎年または2年に1度。ボケだけはガン腫病(根にコブができる)予防のため秋の彼岸頃が適期です。他は3月または花後。根を軽くほぐす程度の鉢替えは時期を問わずいつでも結構です。素焼き鉢から花色に合った釉薬鉢で観賞したい。 素材の繁殖はほとんど挿し木でできます。ただ、ウメの場合は野梅に限ります。また、開花までに相当の年数を要するので花芽のついた木を購入したい。他の樹種は春から伸びた新梢を6月頃2〜3節ずつに切って挿し木します。 |