|
春の芽出し、夏の深緑、秋の黄、紅葉、冬の繊細な枝先きと四季を通して観賞できるのが雑木の魅力。葉のかたちもそれぞれ異なり興味深い。 良く知られところではヤマモミジ、トウカエデ、ケヤキでしょうか。他にブナ、エノキ、アカシデ、クマシデ、イワシデ、ヒメシャラ、アキニレ、ハゼ、ツタ、チリメンカズラ、シダレヤナギなど。中には枝の混まないものも含まれますが、ほとんどは落葉樹(チリメンカズラは半落葉)です。 これら雑木の面白さは実生したその日から楽しめる点でしょう。近くの雑木林や公園また山野に行けば種子がたくさん落ちています。 特におすすめはヤマモミジ、ケヤキ、エノキ(トウカエデは街路樹や植栽されたところの木)、ヤマモミジ、トウカエデには羽根がついています(播く時は羽根をとって種子を播きます)、ケヤキは枝先きごと下に落ち、良く見ると葉もとに種子がついています。 拾った種子は一晩水につけておきますが、浮いたものは発芽しません。沈んだ種子を3号(直径9センチ)程度の鉢に播き、乾かさぬよう水やりしていると四月には発芽します。草のような苗も六月頃にには木質化してそれぞれの葉がにぎやかです。 1年めはほとんどは1本棒ですが、ケヤキは二つの枝に分かれます。2年目の春、根を切りつめ1本ずつ2.5号鉢に移植します。一本ではさみしいという方は何本かを寄せ植えにしても良いでしょう。紅葉の美しいハゼなどは播いたままの状態でよく売られています。 3年めに入ったら半分くらいの芽まで切りつめて植え替えます。上部が切られると残った芽が伸びて枝となります。時期は3月中旬頃、芽の伸び出す直前が最適。その年の6月、幹に針金をかけて曲付けしてみましょう。数がたくさんある ので挑戦してください。ポイントは根のできるだけ近くに曲をつけること。肥料は4、5、9、10月の四回、市販の固形肥料を一個、鉢辺に置いてください。 夏場は午前中日が当たり、午後日陰になるようなところ、冬場は寒風をさけた軒下などに置きますが、表土がうっすら乾いてきたら水をたっぷりかけてください。 最後に繊細な枝をつくるポイントは芽摘みです。。春、4〜5葉伸びたら先端の芽を摘んでこれ以上伸ばさないようにしてください。 |