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鉢の中の根と地上部の枝葉は相似形をしています。つまり、根の伸長と、枝の伸長が同じくらいということです。枝が分かれて伸びるのと同様に根も分かれて伸びます。根の伸びの悪いものは枝の伸びも悪いということです。とかく目に見える地上部の枝葉ばかり気にしがちですが、根があってこその枝葉といえます。 根は約1年で鉢内を回ります。そのまま2年、3年と植え替えをしないと鉢内は根でいっぱいになります。当然相似形の地上部は伸長もなく枝枯れも目立ちます。植え替えはできれば毎年。少なくても2年に1度行います。この時、地上部の枝葉の剪定と同様に根も切りつめます。最初は根を切るのが恐いものですが、地上部だけの剪定では相似形のバランスをくずします。 植え替えの時期は新芽が伸び出す直前が最適。ほとんどの樹木は3月頃ですが、ボケ類だけは秋の彼岸頃に行ってください。(病気予防のため) 用土は水排けを第一に考えた粒状のものにします。市販の赤玉土に砂を2割ほど混ぜて使用します。砂を入れるのは崩れやすい赤玉土を堅い砂で通気を補うためですが、これも市販の火山砂 (富士砂、桐生砂など)で結構です。用土の粒度は1ミリと4ミリ目のふるいの中に残ったものがよいでしょう。 剪定、根切りの済んだものは再度同じ鉢か一回り大きい鉢に植え付けます。まず鉢穴を防虫網を固定し、用土を3分の2ほど入れて中高にしておきます。そこに根切りをした木を用土に密着させ植え付けます。この時、用土と根の間にすき間をつくらないようにするのがポイントです。また、木がぐらつかないようにひもで鉢に縛っておきましょう。 植え付けたら鉢穴から透明な水が流れ出るくらいたっぷり水やりします。植え替えをしたものはよく日に当てたほうがよいのですが時期的に凍るようなら風をさけた軒下か保護室で様子をみます。 気温の上昇と共に(15度くらいが発根温度)新芽が伸び出します。それに伴い用土の乾きも増してきます。表土がうっすらと乾いてきたら早めにたっぷりの水やりが原則です。肥料は植え替え後半月〜1カ月くらいしてから与えるようにしましょう。 |